*開催報告*【埼玉小江戸漢方カンファレンス秋】特別講演:消化器科系統の漢方薬 半夏瀉心湯を例に|田中耕一郎先生・新谷卓弘先生・石上等先生・奥平智之先生

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        開催報告 ● 埼玉小江戸漢方力ンファレンス2017

    〜川越市医師会・薬剤師会学術講演会〜

    日時:平成29年9月26日(火) 19:00〜20:45

     

    *特別講演:消化器科系統の漢方薬 半夏瀉心湯を例に*
    〜東邦大学医学部東洋医学研究室 田中耕一郎先生〜

    ○ 嘔気、胃の痞え感、下痢のいずれにも使えて、精神疾患にも使える薬で、副作用の問題も少なく、使える漢方薬は?

        半夏瀉心湯の処方で、消化器症状と安眠の両方が改善?!した症例を体験した

        半夏瀉心湯はもともとどういう薬?
     惱寒論』 感染症の治療で下方(下痢をさせる)を誤用して引き起こされた痞満(みぞおちのつかえ、違和感)に用いる。『金匱要略』嘔吐をして、腸がごろごろし、心下痞するもの→つまり、身体症状、主に消化管に効果がある

    ◆惷瞎射徇』狐惑病(精神疾患の一種)→精神症状?!(動悸、夢が多い、不眠、焦燥感)に効果がある。 

    ➤△任蓮甘草瀉心湯(半夏瀉心湯に甘草を増量)がより効果的 

        主証(感度、特異度とともにその漢方薬を選択するのに最も高いもの)を見極める

    ➤半夏瀉心湯の主証は、心下痞(みぞおちの痞え)+痛み無し

    ➤黄連湯の主証は、心下痞(みぞおちの痞え)+痛み有り

     

        心窩部は脾胃にもっとも関係ある部位食事性+精神的

    胸脇部は肝にもっとも関係ある部位精神的

        半夏瀉心湯を“和解剤”としてとらえると、最も漢方らしい薬の一つ

    脾(消化機能を支える系統:神経、内分泌、血管系など:司令塔・中枢)

    胃(消化管:実際の消化吸収:実務)

    ➤脾胃不和、つまり機能亢進(熱)と低下(寒)の混在している状態を解消する

        東洋医学では、熱は熱邪としてとらえ、必ずしも熱邪=発熱ではない!

      自覚症状:熱感を伴う口渇、多汗、ほてり怒り、焦りなど精神的な興奮、煩躁、不眠

      他覚所見:疸、湿疹(発赤熱感の強いもの)、皮膚化膿、小便不利+尿色、色、便秘、舌色紅、脈数、口臭、体臭、出血

        黄色の“清熱剤”〜よく共に用いられる〜

    ・黄芩|頭部 肺 大腸➤東洋医学では、肺―大腸―皮膚は、同じ系統

    ・黄連|胸部、胃、煩躁→消化管+精神症状➤東洋医学では、心ー小腸は、同じ系統 

    ・黄柏|下半身 腎

    ・大黄|瀉下以外に清熱(抗炎症など)に優れる

        半夏瀉心湯の報告

    ・イリノテカン(CPT−11)への副作用対策➤早期下痢にも遅発性下痢にも効果

    ・胃炎に対する有用性➤心下痞が確認できなくても一定の効果があり、胃炎の定番処方

    ・半夏瀉心湯と口内炎➤黄連の効果?

        半夏瀉心湯は、嘔気、胃の痞え感、下痢のいずれにも使えて、精神疾患にも使える薬

        東洋医学は精神と身体を分離せず、心身両方を含めて患者全体の理解を深めることを目標としています

     

    *教育講演:精神科医における漢方治療と栄養学|奥平智之先生

    「鉄欠乏女子(テケジョ)」とは何か?単に鉄が足らない女性という意味ではない。

    テケジョの見抜き方

    テケジョに良い漢方

     

    〜プログラム〜

    【教育講演】

    座長 いしがみ整形外科 

    石神等(いしがみひとし)先生

    演題『精神科における漢方治療と栄養学』

    演者 医療法人山口病院(川越)/東京女子医科大学東洋医学研究所           

    奥平智之(おくだいらともゆき)先生

     

    【特別講演】

    座長 やすらぎ内科院長     

    新谷卓弘(しんたにたかひろ)先生

    演題『メンタルヘルスにおける漢方療法〜半夏瀉心湯を中心に〜』

    演者 東邦大学医療センター大森病院 東洋医学科(漢方、鍼灸) 

    田中耕一郎(たなかこういちろう)先生

     

    【御略歴 石神等先生】いしがみ整形外科

    http://ishigami-seikei-cl.com

    2002年 日本大学医学部卒業 同整形外科入局

    2004年 公立阿伎留病院(現医療センター)整形外科医員

    2005年 埼玉県立小児医療センター医員

    2006年 日本大学医学部付属板橋病院

    2007年 日本大学医学部付属練馬光が丘病院

    2008年 川口市立医療センター整形外科医員

    2009年 日本大学医学部付属板橋病院

    2011年 社会保険横浜中央病院(現横浜中央病院)整形外科医長

    2013年 川越三井病院整形外科医長

     

    【御略歴 新谷卓広先生】 やすらぎ内科

    http://yasuraginaika.sakura.ne.jp

    1958年 3月         和歌山県東牟婁郡下里生まれ

    1983年 3月         富山医科薬科大学医学部卒業

    1992年 4月         飯塚病院漢方診療科医長

    1995年  10月       富山医科薬科大学 和漢診療学教室医局長

    1997年 4月         鐘紡記念病院和漢診療科医長

    2000年 4月         岡山大学医学部講師(東洋医学)

    2002年 4月         近畿大学東洋医学研究所教授

    2007年  12月       富山大学医学部 和漢診療学講座同門会会長

    2011年 4月         森ノ宮医療大学保健医療学部 鍼灸学科教授

    2016年 9月         やすらぎ内科 院長 現在に至る

     

    【御略歴 田中耕一郎先生】 

    東邦大学医療センター大森病院

    http://www.omori.med.toho-u.ac.jp

    日本東洋医学会専門医・指導医

    日本内科学会内科認定医 

    日本病院総合診療学会認定医

    日本心療内科学会

    日本医史学会

    日本抗加齢医学会

     


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