【プロバイオティクスとアレルギー】Dr.奥平の栄養漢方治療講座<その他>

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    JUGEMテーマ:食事・栄養療法

     

    プロバイオティクスとアレルギー


    『プロ』バイオティクス:probiosis 
    (pro 共に、〜のために、支持して + biosis 生きる)


    ・・・腸にとって有益な菌そのもの(乳酸菌、納豆菌など)、またはそれが入ったもの(ヨーグルト、チーズ、キムチや、日本古来からある納豆、漬物、みそ、しょうゆ、糠つけなど) 


    これと対比されるのが、 菌を殺してからだを守るアンチバイオティクス(antibiotics)『抗生物質』です。

     

    近年,先進国では食物アレルギー,アトピー性皮膚炎もしくは花粉症といったアレルギー疾患が著しく増加しています。
    日本でもアレルギー患者は40〜50年前には数%だったものが,最近では約30〜40%のヒトが何らかのアレルギー症状を示すと言われています。


    一般的には遺伝的要因と環境要因が複合してアレルギーが発症すると考えられていますが,数十年の期間では日本人の遺伝子は急激に変化したとは考えられないため、環境要因の変化が #アレルギー 増加の原因と推測されています。

    この環境要因の変化には
    感染症の減少(細菌・ウィルスおよび寄生虫感染の減少)
    清潔環境での生活
    抗生物質の過剰使用
    食生活の欧米化(食物繊維摂取量の減少)

    大気汚染(排気ガス,ディーゼル微粒子等の粒子状物質増加)
    ストレス(学校,職場および家庭での精神的ストレス増加)
    アレルゲンの増加(スギ林の増加,高気密・高断熱化住宅によるダニ・カビの増加)

    といったものが挙げられています。

     

    このような原因の中で最近では「衛生仮説」と呼ばれている考え方が注目を集めています1)。

    つまり,先進国では生活水準が高くなり衛生状態がよくなり過ぎたため,乳幼児期に細菌やウイルスへの暴露が減少し,それによって免疫系が正常に発達せずバランスが崩れてしまいアレルギーが発症するという仮説です。

     

    また,先進国における抗生物質の使用や食餌の変化により腸内フローラが乱れ,免疫寛容が破綻することによりアレルギーが発症するとも考えられており,この仮説は「腸内フローラ仮説」と呼ばれています2)。

    上記の環境要因の中で
    ´↓が『衛生仮説』と
    い『腸内フローラ仮説』に当てはまります。


    両仮説共に微生物刺激の減少・混乱による免疫系の未発達もしくは異常と捉えることもでき,ヒトにとって安全な微生物であるプロバイオティクス投与により腸内フローラを正常化させ,微生物刺激を与えることでアレルギー疾患の治療・予防ができるのではないかという考えが生まれてきました。
    このような観点からプロバイオティクス 投与の研究が行なわれています。

     

    実際アレルギー患児と健常児の腸内フローラを比較した結果,健常児に比べアレルギー患児の腸内フローラには『ビフィズス菌』や『乳酸菌』の検出率が低く,定着が遅れることが報告されています3,4)。
    また,症状の程度が重い患児ほど『ビフィズス菌』の割合が低値であるとの報告もあります。

     

     

    参 考 文 献

    1) Strachan, D. P.: Hay fever, hygiene, and household size. BMJ, 299, 1259-1260 (1989)
    2) Noverr, M. C., and Huffnagle, G. B.: The'microflora hypothesis' of allergic diseases. Clin.Exp. Allergy, 35, 1511-1520 (2005)
    3) Bjorksten, B., Naaber, P., Sepp, E., and Mikelsaar, M.: The intestinal microflora in allergic Estonian and Swedish 2-year-old children. Clin. Exp.Allergy, 29, 342-346 (1999)
    4) Bjorksten, B., Sepp, E., Julge, K., Voor, T., and Mikelsaar, M.: Allergy development and the intestinal micro‰ora during the first year of life. J. Allergy Clin. Immunol., 108, 516-520 (2001)

     

    出 典

    Milk Science Vol. 55, No. 4 2007
     

     

     

     

     

    ◆奥平智之FBグループ

     日本栄養精神医学研究会

     食事栄養療法俱楽部

     【テケジョ=鉄欠乏女子】

     

    ◆奥平智之著書

     マンガでわかる ココロの不調回復 食べてうつぬけ

     単行本(ソフトカバー) – 2017/11/11
     奥平 智之  (著),‎ いしいまき (イラスト)  

     

    ◆奥平智之連載

     精神看護にて2018年03月号から2年間予定

     2018年03月発行 (通常号) ( Vol.21 No.2 )


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