【リフィーディング症候群ってなに?】

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    JUGEMテーマ:食事・栄養療法

     

    リフィーディング症候群ってなに?
    『re(再び)feeding(摂取)』という意味。
    refeeding症候群は、慢性的な高度の低栄養状態にある人に急に十分量の栄養補給を行うことにより発症する代謝性の合併症です.
    第二次世界大戦後に解放された捕虜が食料を十分に与えられたときに心不全や神経症状を呈して死亡して知られるようになりました.

     

    飢餓状態で急激に栄養補給されると、急な糖負荷によりインスリン分泌は急増します.

    そうすると、インスリンによるブドウ糖の細胞内移動に伴い、リン、マグネシウムなどのミネラルは細胞内に移動し、血中濃度が低下します。


    さらに、ビタミンB1の需要が増えてしまいます。

    増加した循環血漿量に対する心筋の不適応
    増加したインスリン(インスリンサージ)によって水,糖,K(カリウム),P(リン),Mg(マグネシウム)の『細胞内流入』による電解質異常
    ビタミンB1欠乏

    が起こります.

     

    ポイントは、『低P血症』!・・・死因に

    血中の『リン不足』により赤血球内2,3-diphosphoglycerateは減少してヘモグロビンの酸素親和性を低下させるため,末梢組織への酸素供給量が減少します.《酸素運搬↓》
    ・・・ヘモグロビンが酸素と結合する際にリンが必要!!

    さらに末梢組織もリン不足からATP産生が減少し,エネルギー失調から臓器障害へ進展します.《ATP産生↓》

    栄養療法開始後『24〜72時間以内』に急激に血清リン値が低下し,『1.0 mg/dl以下』になると意識障害,痙攣,筋力低下,不整脈,心不全,呼吸不全が起こります.

    リン酸貯蔵量が正常の場合は5〜10日後に遅れることもあります.

     

    低体重、または急激な体重減少
    急激で過剰なエネルギー負荷
    厳格な菜食主義者(リン含有食品である肉魚の不食)
    慢性アルコール多飲
    利尿薬乱用
    は危険因子で,神経性やせ症そのものがハイリスク患者です.

     

    経口,経管,経静脈性栄養のいずれでも起こります.
    投与エネルギーが多く,増量が早いほど起こりやすいです.


    開始投与エネルギーの目安は30 kcal/kg/日未満とされますが,250 kcal/日でも発症した報告があります1).

     

    ビタミンB1欠乏は、
    ウェルニッケ症候群
    眼球運動障害《外側に目を動かせなくなり寄り目になってしまう》
    運動失調《急激に歩行が不安定になりどこかにつかまりながら歩くようになる》
    錯乱状態、低体温、昏睡

    コルサコフ症候群(逆行性健忘、作話)

    などを生じます。

     

    ※長期の飢餓状態では、代謝の主体は脂肪になっています。つまり、主要なエネルギー器質がケトン体になっています。

     

    ★5日間以上ほとんど何も食べていなかった人に対しては、まず半量の栄養投与から始めよう。

     

    1) 堀田眞理:検査における異常値のみかた,内科医にできる摂食障害の診断と治療.日野原重明監修.三輪書店,東京,2001, 28-63.

    参照)鈴木眞理,摂食障害の救急治療と再栄養時のrefeeding症候群,日内会誌,105:676-682,2016

     


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